自信を取り戻すワークブック

「新しい一歩が踏み出せる」自信を育む自己肯定感ワーク

Tags: 自己肯定感, 自信, 挑戦, 目標設定, 不安

新しい挑戦へのためらい、自信のなさを乗り越えるために

新しいことを始めてみたい気持ちはあるけれど、 「自分にはきっとできない」 「失敗したらどうしよう」 そんな考えが頭をよぎり、一歩踏み出せないと感じることはありませんか。

他人と比べて「あの人は簡単にできるのに、自分は…」と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。自己肯定感が低いと、新しい世界に飛び込むことへのハードルがさらに高く感じられてしまうものです。

でも、安心してください。自信は、最初からあるものではなく、小さな体験を積み重ねることで育まれていくものです。そして、自己肯定感を高めることは、新しい一歩を踏み出すための力につながります。

ここでは、新しい挑戦へのためらいを乗り越え、「これならできそうだ」と思える自信を育むための、具体的な自己肯定感ワークをご紹介します。どれも手軽に始められるものばかりですので、ぜひ試してみてください。

ワーク1:スモールステップで目標を分解するワーク

新しい挑戦を前にすると、目標が大きく見えすぎて圧倒されてしまうことがあります。これを、一つずつクリアできる小さなステップに分解してみましょう。

手順

  1. 大きな目標を書き出す: まず、挑戦したいこと、最終的に達成したいことを紙やノートに書き出します。例えば、「英語が話せるようになりたい」「趣味の教室に通いたい」「新しい部署の仕事に慣れたい」などです。
  2. 達成までの道のりを考える: その目標を達成するために、どのような段階があるかを考えます。
  3. 小さなステップに分解する: 考えた段階を、さらに細かく、今日または明日すぐにでもできそうな「最小の行動」まで分解します。例えば、「英語の勉強」なら、「まずはアルファベットの発音を聞いてみる」「簡単な自己紹介のフレーズを一つ覚える」など、所要時間が短く、ハードルが低いものが良いでしょう。
  4. ステップをリスト化する: 分解した小さなステップをリストアップします。
  5. 一つずつ実行し、チェックを入れる: リストの項目を一つずつ実行したら、できたものにチェックを入れていきます。

期待される効果

大きな目標も、小さなステップに分解することで、取り組みやすくなります。一つ一つのステップをクリアするたびに、「できた」という達成感が得られ、それが自信につながります。最初の一歩が明確になるため、行動に移しやすくなります。

実践上のコツ

ワーク2:不安な気持ちを言葉にして見つめるワーク

新しいことに挑戦する際には、不安や恐れを感じるのは自然なことです。「失敗したらどうしよう」「周りにどう思われるか心配」といった感情を無視するのではなく、一度しっかり向き合ってみましょう。

手順

  1. ノートとペンを用意する: 落ち着ける場所で、ノートや紙、ペンを用意します。
  2. 感じている不安を書き出す: 新しい挑戦に関して、今感じている不安や恐れ、心配事を頭に浮かぶままに書き出していきます。「失敗するかもしれない」「きっとうまくいかない」「恥ずかしい思いをするだろう」など、どんな感情でも構いません。
  3. 書き出した感情を声に出して読んでみる: 書き出した内容を、心の中で、または実際に声に出して読んでみます。
  4. 感情は自然なものだと受け止める: 書き出した感情は、「新しいことに取り組むときに誰でも感じる自然な気持ちなんだ」と受け止めます。その感情が良いか悪いかの判断はせず、「今、自分はこう感じているんだな」と客観的に見つめるようにします。

期待される効果

漠然とした不安は、頭の中で考えているだけだと大きくなりがちです。言葉にして外に出すことで、感情が整理され、客観的に見つめられるようになります。「これはただの感情であって、事実ではないかもしれない」と気づくきっかけにもなります。

実践上のコツ

ワーク3:最初の一歩をリストアップするワーク

スモールステップで目標を分解するワークに似ていますが、こちらは「行動を開始するための最初の具体的なアクション」に焦点を当てます。「よし、やろう」と思った時に、何から手をつけるべきかを明確にします。

手順

  1. 挑戦したいことを決める: 取り組みたい新しい挑戦を一つ決めます。
  2. 「最初の一歩」を考える: その挑戦を始めるために、一番最初にすべき具体的な行動は何でしょうか。例えば、「運動習慣をつけたい」なら、「運動靴を出す」「着替える」「玄関まで行く」など、物理的な行動まで細分化します。
  3. 考えられるすべての一歩を書き出す: 最初の一歩として考えられる、ごく小さな行動をすべて書き出します。
  4. リストから「今日できること」を選ぶ: 書き出したリストの中から、今日なら無理なくできそうなものを一つか二つ選びます。
  5. 選んだ一歩を実行する: 選んだ最初の小さな一歩を実行します。

期待される効果

行動へのハードルが極限まで下がるため、「これならできそうだ」と感じやすくなります。「ゼロからイチ」を生み出す最初のエネルギーは大きいものですが、このワークはそのエネルギーを最小限に抑える助けになります。最初の一歩が踏み出せると、次の行動へのモチベーションにつながります。

実践上のコツ

小さな成功体験が、次の一歩につながる

今回ご紹介したワークは、どれも「小さな成功体験」を積み重ねることに焦点を当てています。

大きな目標達成や、他人と比較した結果だけではなく、自分自身が設定した「ほんの小さな一歩」をクリアできたこと。不安を感じながらも、その感情を受け止めて行動できたこと。そうした一つ一つの「できた」という経験が、「自分にもできるんだ」という自信を育み、自己肯定感を高めていきます。

最初から完璧を目指す必要はありません。今日ご紹介したワークの中から、ピンときたものを一つ選んで、まずは「最初の一歩」を踏み出してみてはいかがでしょうか。その小さな一歩が、きっとあなたの次の挑戦への力となるはずです。